「1ミリの坊主にしたら、ふけが止まらなくなった…」
そんな悩みを抱えていても、「恥ずかしくて誰にも相談できない」「ふけが出るのは嫌だけど、どうしたらいいのかわからない…」と気持ちがふさぎこみがちになってしまうものです。
実は、ふけが止まらない原因の1つには、「男性ホルモン」が関係していることがあります。
男性ホルモンは頭皮にある皮脂腺を活発化させることもあるため、その場合、皮脂(ひし:頭皮から出るあぶら)量は増加します。
皮脂の分泌が多くなりすぎると、余分な皮脂を分解するための菌類が増加します。
それがフケかゆみやにおいを引き起こしてしまうのです。
ただ、体内をめぐっている男性ホルモンをコントロールすることは、不可能ですよね。
そのため「フケかゆみとにおいを抑えるためにできること」を見直していくことが必要になってくるのです。
そこでこのページでは、シャンプー時における見直すポイントとして
- 洗う前の流しと、シャンプーを流すすすぎ
- 洗いかた
- ドライヤーを使って頭皮を乾かす
の3つがありますので、1つ1つ確認をしていきましょう。
またフケかゆみが止まるまでは、その対策ができるシャンプーを使うことも見直すポイントの1つになるため、それを合わせた4つの改善ポイントをお伝えします。
1.思春期に皮脂が増える理由
思春期に皮脂が増える理由について、ここで少し詳しく触れておきましょう。
思春期と呼ばれるようになる時期は、女の子で10歳、男の子で13歳と言われています。
ちょうど「第二次性徴期」と呼ばれる頃ですね。
この頃になると、女の子は体つきが丸くなって初潮を迎えたり、男の子はガッチリとした体格へと成長して声変わりをしたりするなどして、見た目も男女の差がはっきり出てきやすくなります。
それらが起きる理由は、体のバランスをつかさどる「ホルモン」が影響しています。
ホルモンには身長を伸ばす「成長ホルモン」をはじめ様々な種類がありますが、以下引用のように、思春期は男女ともに「男性ホルモン」の活発化が原因で、皮脂の分泌が増えることがわかっています。
思春期に男性ホルモン(男性ではテストステロン、女性では副腎アンドロゲン)の作用で、とくに顔面、頭部、前胸部、上背部中央、陰部、乳輪などの脂腺が大きく発達して沢山の皮脂を分泌するようになる
そのため、皮脂の多量分泌が原因で頭皮からにおいを発したり、フケかゆみが止まらなくなったりすることが増えてしまうのは、思春期では必然的なことなのですね。
2.シャンプー時における2つの見直すポイント
フケかゆみやにおいの悩みは、「シャンプーの仕方」を見直すことで改善できる場合があります。
実は「シャンプーはちゃんとできでいる!」と思っていても、”正しいやり方でできているかどうか”の判断はしにくいものです。
たとえば、シャンプー前の流しでいうと、シャワーヘッドから出たお湯を頭の1か所に2.3秒流しただけでは、耳の前やおでこのはえぎわが濡れません。
そのため、頭皮全体にお湯がいきわたっていかないのです。
シャンプー液といった洗剤やせっけんの性質として、たっぷりの水分と混ざることで泡立ち、その状態になってはじめて汚れを落とす役割を果たします。
参考:日本石鹸洗剤工業会:S石けんや洗剤はなぜ泡が立つの?/日華化学株式会社:界面活性剤って?
それなのに、濡れていない箇所にシャンプー液を付けてしまったら、汚れの上でシャンプー液を引き延ばしているだけになります。
その場合、後にどれだけすすぎをしても流しきれずに、シャンプー液は頭皮に残ってしまうのです。
そこでシャンプー時における見直すポイントとなる
- シャンプーを付ける前の流しと、シャンプー液を流すすすぎ
- 洗いかた
を順に確認していきましょう。
2-1.①シャンプー前の流しと、洗い流す時のすすぎ
お湯と混じりあってはじめて汚れを落とす役割のあるシャンプー液の性質を最大限に発揮するために、濡れていない箇所が1ミリもないようにしましょう。
先ほどお伝えした、濡れていない箇所にシャンプー液がついてしまうと「かゆみ」の原因になります。
でも「泡立てたシャンプーをそこに持っていけば、汚れは落とせるんじゃないの?」と思った方もいるかもしれません。
しかし、1度泡立ったシャンプー液はすでに汚れを吸着しているため、新たな汚れが付きにくくなっています。
そのため、耳の前(もみあげ)やおでこの生え際といった見落としやすい箇所の汚れを残さないように、頭皮全体をしっかり濡らしましょう。
シャワーヘッドを持っていない反対側の手は、シャワーヘッドの動きに合わせて指の腹で頭皮を軽くこすり落とすようにして、お湯で洗い流せるほこりや汚れを落としていきます。
流し方については、以下の記事も参考になります。
また、”シャンプーを流す時”も、シャンプー前の流しと同じです。
シャワーヘッドを持っていない反対側の手の指の腹を使って、頭皮を軽くこすりながら、汚れを吸着した泡を完全に流し切りましょう。
汚れを吸着した泡が少しでも頭皮に残っていると、フケかゆみが出やすくなります。
とくに耳の裏、耳たぶの下、もみあげ、おでこやえりあしの頭皮と肌のさかい目といった”行き届きにくい箇所”もしっかりと流し切れるように、手の位置や角度を工夫しながら指の腹を当ててこすり、頭皮の隅々まで洗い残しのないようにしておきましょう。
2-2.②「洗いかた」の見直しポイント
しっかり濡らした後は、シャンプーを付けて頭皮を洗っていきます。
ここでよくありがちなのは、シャンプー液を取った手からそのまま頭皮につけてしまうことです。
この状態で泡立てると、頭のてっぺんといった広い箇所は泡立ちますが、もみあげやえりあし、耳の裏など手の届きにくい細かい箇所はまで泡立ちません。
泡立ちをよくするためにも、シャンプー液をのせた反対側の手を上からかぶせ合わせて、両手全体にシャンプーを行き渡らせてください。
両手の”手のひら”と、1本1本の”指先”まで、シャンプー液をつけてあげましょう。
そうすることで、洗いにくいもみあげやえりあし、耳の裏をシャンプーがついた指で泡立てることができます。
ときに、「手に行き渡らせたシャンプーを頭皮に行き渡らせている間に泡立ちがなくなってきた」ということがあります。
その場合はシャンプー液が足りていないため、その時点でシャンプーを追加しましょう。
シャンプーを追加するときも、必ず両手の手のひらと指全体にまでなじませてから頭皮につけてくださいね!
洗えていないところがあると「におい」の元になります。
酸っぱいにおいがすることもあります。
においの原因の多くは、「洗い残しがあることに気づいていない」ということもあるのです。
洗う手順に関しては、以下の記事が参考になります。
頭皮から発するニオイには、ストレスを感じて発する「ストレス臭」というものもあります。
参考:資生堂、緊張によるストレスで皮膚から特徴的なニオイが発生することを発見

3.③「ドライヤー」を使って”頭皮”を乾かすまでがシャンプー!
実は、「頭皮」を乾かさないままでいると、それまでの工程がすべて骨折り損になってしまいます。
たとえば、「洗濯して脱水が終わったフェイスタオルを、乾かさないで放置した場合」をイメージしていただくとわかりやすいと思います。
当然、雑菌等が繁殖して臭くなってしまいますよね。
洗い終わった頭を、タオルでささっとふいた”脱水”の状態だけ過ごしてしまうと、フケかゆみのもととなりにおいも発しやすくなります。
天日干して洗濯物を”乾かす”時と同じように、頭皮にはドライヤーを使って、頭皮を乾かしましょう。
とくに夏の暑い時期は、汗がなかなか引かないですよね。その際は、体の火照りが落ち着いたらドライヤーをかけましょう。
お風呂上がりでなかなか汗が引かないときは、一度ドライヤーの「冷風」で頭皮を冷やし、その後に「熱風」を当てます。
仕上げに、もう一度冷風を当てると熱が取り切れ、さらっさらの頭皮になりますよ!

4.シャンプーの見直し方
どれだけきれいに洗えていても、使っているシャンプーが合っていないことがあります。
その場合、「シャンプーをすればするほどフケかゆみが止まらない」という悪循環から抜け出せません。
見直しポイント3つまでを見ていて「しっかりシャンプーはできているのになぁ…」と思った場合、今使っているシャンプーが原因ということが考えられます。
4-1.④:「薬用シャンプー」を使う

実は「シャンプー」は、目的別で以下の2種類に分かれています。
- 化粧品シャンプー
- 薬用シャンプー
です。
目的の違いは、以下の通りです。
種類 | 目的 | フケかゆみの有効成分の配合 |
---|---|---|
化粧品シャンプー | 髪と頭皮の汚れを落とす + 髪を美しく見せる | × |
薬用シャンプー (医薬部外品) | 髪と頭皮の汚れを落とす + フケかゆみを防ぐ | ○ |
薬用シャンプーには、配合成分が記載されているパッケージの裏に「医薬部外品」と書かれています。
フケかゆみやにおいを改善したい場合は、「薬用シャンプー(医薬部外品)」を使いましょう。
4-2.フケかゆみとにおいを止める薬用シャンプー

薬用シャンプーには、フケに特化しているものやかゆみに強いもの、においを止める商品など様々な種類があります。
その中でもフケかゆみ、においのすべてを改善できるのがコラージュフルフルネクストシャンプーです。
長引くふけかゆみを引き起こしている原因の1つに、皮脂を分解する菌類の「マラセチア菌」があります。
マラセチア菌は、頭皮を守る”皮脂膜”を作るために必要な常在菌(じょうざいきん)として欠かせない存在です。
ただし、増えすぎると頭皮の細胞を溶かしてしまうため、それが原因でふけかゆみを引き起こします。
また、カビと同じ真菌(しんきん)類のマラセチアは、繁殖力が強いです。
かといって、殺菌して死滅させてしまうと皮脂膜が作れなくなり、別の頭皮トラブルを引き起こしてしまいます。
そのため、抗菌(こうきん:死滅させずに適度な数に戻す)してくれる成分が必要です。
それがミコナゾールです。
ミコナゾールは、マラセチア菌の筋膜(人間でいうと筋肉にあたる部分)の形成力を弱めます。
その状態になると、動きが弱まり、増えすぎたマラセチア菌は正常の数に戻っていくのです。
また、においを止める成分にはオクトピロックスがあります。
これは皮脂の酸化(さんか:空気中の酸素と混じって別のもができること)を防ぎます。
皮脂は常に空気に触れているため、酸化を防ぐことはできません。皮脂が酸化すると油臭いにおいに変わります。
オクトピロックスはそれを防ぐのです。
実は、オクトピロックス配合の市販薬用シャンプーに「オクト」があります。
ただし、オクトにはミコナゾールが配合されていないため、フケかゆみを引き起こしてしまうマラセチア菌の対策はできないのです。
また、よく知られている「メリット」にも薬用シャンプーがあります。
この商品には、かゆみを鎮めるグリチルリチン酸ジカリウムが配合されていますが、残念ながらフケとにおいには対応していないのです。
コラージュフルフルは、フケかゆみを引き起こすマラセチア菌を抗菌するミコナゾール、においを止めるオクトピロックスの2つの成分を配合しています。
早い人で、シャンプー直後にかゆみが止まります。
シャンプーが終わった後もかゆみが止まらない場合は、シャンプーが合っていない可能性が高いです。
この機会に、今使っているシャンプーを見直して、フケかゆみやにおいを一刻も早く改善していきましょう。
まとめ
フケかゆみやにおいを止めるための改善ポイント4つを、もう一度おさらいしてみましょう!
- 頭皮にまんべんなくお湯をかけ、洗う前の流しとシャンプーした後のすすぎを行う
- もみあげや耳の後ろなど、細かい箇所まで洗い残しがないように頭皮を洗う
- 頭皮に「ドライヤー」の熱を当てて乾かす
- フケかゆみ、においすべてを防ぐ「薬用シャンプー」を使う
フケかゆみがあると学校にいる間じゅう「不潔に見られているのではないか…」と気になって仕方なく、勉強に集中できないこともありますよね。
そうならないためにも、頭皮の状態に合ったシャンプーを使うことはもちろんのこと、フケかゆみやにおいを止めて心地よい毎日を送っていきましょう。
正しいシャンプーをすることで、頭皮をリラックスさせる効果も期待できますよ!